まるちゃんとケープコッド
「ケープコッドで妊娠出産」


ケープ滞在中に妊娠&出産する場合、
ファルマス・マシュピー・ウッズホール地区中心の情報を。(1999年ごろの情報)

まる栗メインメニューケープコッド目次ケープコッドの生活環境



妊娠したかも?と感じたら、まずすること

ストップ&ショップなどスーパーの生理用品の近くや、CVSなどのドラッグストアのカウンター近くに置いてある、妊娠判定検査薬(ホーム・プレグランシー・テスト Home Pregnancy Test Kit )を買ってきて、まず自宅で検査する。
おしっこをつけるだけなので、簡単にできます。

保険について

健康保険(ヘルス・インシュアランス Health Insurance)については、初診前に解決を。

日本の保険(AIUや、JALの海外赴任者総合保障制度など)は、海外での妊娠出産はカバーしていませんので、米国内で加入することになります。

以下に書く保険情報は、私の経験の範囲のみです。
旦那様の勤務先が提携している保険会社が私のものと違う場合や、日本の保険しか持っていない場合についてはよく知りません。ごめんなさい。

出産までにかかる費用は、実費だと1万ドル前後(約100万円)で、これは病院によって違うようなので、実費で払う場合の予算を知りたい場合は、実際に自分がかかる診療所のオフィスで問い合わせするのが一番です。

旦那様のステイタスや加入資格などによりますが、WHOIの公式サイトの Administration→Human Resources のコーナーのBenefitsのページに、インシュアランス Insurance のことについて載っています。
MBL やNOAA などの研究所も同様に、公式サイトに研究員のための健康保険情報が載っているはずです。

私の場合は、WHOI と提携しているHMO保険でブルークロス・ブルーシールズ Blue Cross Blue Shields New England に加入して、定期健診、出産(帝王切開含む)、入院まですべてカバーされていました。
コ・ペイメント(自己負担金 Co-payment)は毎回5〜15ドル程度あったかもしれませんが、はっきりと覚えていません。たしか前半はピルグリムという保険だったのに、倒産したか何かで、途中で保険会社が変わったと思います。

HMO保険では、まず主治医を決めないといけないとか、保険を受け付けている医者が決まっているとか、専門医には主治医を通してからでないと受診できないとか、いろいろ制約があることが多いです。

主治医(プライマリー・ケア・フィジシャン Primary Care Physician = PC)選びですが、まず保険会社の公式サイトを見て、そこに医者選択肢があるので、そこから自分の希望に沿った人を選んで、電話予約します。

それから、「よさそうなところ」と言っても、保険の制約があるとそんなに選択肢がないし、出産病院はファルマスホスピタルしかないし(遠くまで行くなら別)、早めに決めないといけないし、いったん決めた後、気に入らないなら先生を変えることもできるので、まずは適当に決めましょう。
主治医も、新規患者を受け付けている人じゃないとダメなんですよね。

親の主治医は、別に健康上問題なければ、誰でもいいのでは?(無責任?)
私は、Dr.Batilo (508)548-6335、ファルマスのウォルマート近く、
夫は、Dr.Jolie (508)457-1410、ファルマスのホームポートでした。

産婦人科医を決める

産婦人科医(オブステトリシャン&ガイネコロジスト Obstetrician & Gynecologist =OBGY)を決めます。

すでに自分の主治医がいれば、お勧めの産婦人科医への紹介状を書いてもらい、産婦人科に電話予約を取ります。

産婦人科の先生はこの人がいいとか、こんな条件を満たしている人を紹介してほしいとか、この保険でカバーされている人がいいとか、ミッドワイフ(産婆さん)について教えてほしいとか、はっきり希望を言って頼みます。
多分、紹介状と一緒に、該当産婦人科の電話番号と住所も教えてくれるはずです。

産婦人科医を自分で選ぶ場合、
診療所の場所は、便利なホームポート診療所(Jones Rd ×Gifford St グーグル地図)がいいのでは。(この場合の出産はファルマス・ホスピタル Falmouth Hospitalにて。ただし、ホームポート診療所なのにファルマス病院ではない先生もいます。)
ブルークロス保険はホームポート診療所群でも受け付けていたと思います。

電話帳を参考に産婦人科医の候補者を抜き出したり、ご主人の仕事場仲間や赤ちゃん連れママさんに誰がいいか聞いてみるのもいいでしょう。
金曜10時半ごろにファルマス図書館地下へ行けば、沢山子連れママがいます。

私の産婦人科は、サンドイッチ市の 441 R130, Sandwich グーグル地図 のボンバー先生 Maryanne Bombaugh で、プリマス市のジョーダン・ホスピタル病院 Jordan Hospital (当時: 2021年では経営者が変わったようです) で出産でした。ボンバー先生は、ホームポートにも診療所がありました。
プリマスは、ファルマス地区からは遠いのでお勧めしません。

ファルマスの Palmer Ave. 沿い、フェリーのパーキングの近くの Cape Obstetrics, Midwifery and Gyneocology(グーグル地図) の Dr.Talbert という女医さん(他3人)と、パートナーの助産婦(ミッドワイフ Midwife) Helenaさんの診療所を受診されていた日本人ママさんもおられました。
私がケープにいた時期は、3人の日本人ママさんがファルマス病院で出産され、みなさんミッドワイフさんがいたようでした。私の診療所にはいませんでした。


ミッドワイフについて

ミッドワイフは、日本の助産婦さんよりお産に関わる処置可能範囲が広く、正常分娩ならすべてを医師抜きで行えるようで、初期からの検診等も助産婦さんがするそうです。

私が知っている限り、ファルマスで出産された日本人ママさんは、みなさん 「ヘレナ」というミッドワイフでした。
他にもいるのかどうかは知りません。

ミッドワイフ経験者さんによると、「技術的な面では産婦人科医をお勧めしますが、陣痛時や産後のケアはさすが産婆さん、 いたれりつくせりでした。」とのことです。

私はミッドワイフのことは全然知りませんので、どちらがいいか比べられませんし、詳しい制度はわかりません。
「ミッドワイフのことについて教えてくれ」と直接診療所で尋ねるのがてっとりばやいと思います。

私は産婦人科医でしたが、陣痛時は看護婦さんだけで、分娩の瞬間と産後の処置のみお医者さんが来ました。
定期検査の時は、看護婦さんの問診の後、毎回同じお医者さんが診てくれました。

私がミッドワイフにしなかった理由は、単にその存在を知らなかったからです。

受診の手順

産婦人科医を決めたら、診療所(Clinic または Office)に定期検診の電話予約をして、妊娠(プレグナント pregnant)したらしいこと、初診であることを次げ、初診時に必要なものやクリニックの行き方を聞きます。

担当ドクターの名前は重要ですので、覚えておいてください。

ファルマス病院では出産のみで、定期検診は各診療所になります。
主治医に会わず、いきなり産婦人科医に受診することもあります。
電話しても、すぐ来いと言われるよりは、妊娠12〜15週目ぐらいに初診になるかもしれません。

電話が苦手なら、診療所ウェブサイトでオンライン予約、または直接受付へ行くという手もあります。
予約なしでいきなり行っても、受付のみで、飛び込みで診察を受けられるわけではありません。

初診では問診がいろいろあり、アレルギーや常用薬、病歴、予防接種履歴、最終月経日、自分の親の病歴など記入しますので、前もって調べて英語訳しておきます。
検尿もあるので、そのつもりで。
旦那さんの職場の住所や電話番号、緊急時の夫以外の連絡先(メールアドレスも)もご用意を。

ドクターに会うのは、2回目以降かもしれません。
診療所は、たぶん「普通の家ちゃうの!?」って怪しむほど、 仰々しくないというか、しょぼいというか、気さくというか、 そんな感じだと思います。

周囲への告知は、安定期に入ってからの方がいいかも。(これは余計なおせっかい)

母子健康手帳」は、日本で発行されている日英併記のものがあります。
母子健康手帳の配布 在ボストン日本国総領事館


ボストンへようこそ」には、いろいろ詳しい体験記が書かれてますよ。
里帰り出産にするか、日本から親にヘルプに来てもらうか、二人でのりきるかは、まだまだ時間はありますので、ゆっくり考えてください。

ほんと、手続きはめんどくさいですが、いったん決めちゃえば、後は自動的にどうしろこうしろと指示してくれるのに従うだけなので、がんばってください。
そして、めんどうなことは全部旦那様に押し付けて・・・というか、頼ってください。旦那様の子供なんだものね。
妊婦さんは、なるべくイライラせず、ぼーっとしてるのが一番ですよ。

マタニティクラスについて

ケープでの出産に備えて、マタニティクラス Maternity(出産のプロセスについて教えてくれる)の予約もおすすめします。
有料ですが不安の解消にも役立ちます。出産部屋の見学などもあるはずです。
妊娠中期〜後期前半ぐらいに夫婦で受講できるのがベスト。

ブレスト・フィーディング(母乳育児 Breast feeding)と、妊婦体操のクラスも役に立ちました。
母乳が出始める前に退院するし、日本のように飲む前後の体重を量って何グラム飲んだ、などとはやらないので、不安になると思いますが、生後2週間ほどは体重が少し減るのが普通のようです。

調乳 Baby Formula についても、出産前に勉強&用意しておいた方が安心です。
日本とは、品揃えや器具が違います。

定期検診やクラスには、旦那様と一緒に行くことができるように調整したほうがいいです。
英語の不安もありますが、妊娠すると記憶力が低下して何にも覚えられないし、出産後の旦那様の協力も得やすくなるし、立会い出産が普通なので。
日本からお母さんがヘルプに来る場合でも、英語環境なので、立会いはお母さんではなく旦那様で。

正常分娩の場合は出産後48時間で退院、帝王切開でも4日後に退院させられるので、授乳、オシメ交換、へその緒の処置など、日本では入院中に病院側がやってくれるようなことも、すべて自分たちでします。
母体の回復具合によっては、家事のかなりの部分を旦那様がすることになる可能性もあります。

クラスを受講したい場合は、定期健診のときに申し込みます。

小児科医について

小児科のことは、「ケープコッドのお医者さん」のページにいろいろ書いてますので、 ご覧ください。

ドクター・ロウ Dr. Lowe、ドクター・シェー Dr. Shea、ドクター・ティルニー Dr. Tierney
15 Bramblebush Park, Falmouth, MA 02540
(508)548-6969

ファルマスの小児科医リスト Pediatrics in Falmouth(グーグル地図)

出産前に、親の主治医とは別に小児科の先生を選んで、小児科医の診療所で出産直後の赤ちゃん検診の手続きをして、産婦人科医に小児科医は誰か伝えておきます。

私の場合は、赤ちゃん用保険の手続きは、ブルークロスで出産前にしてあって、出産直後(夫は数時間内に手続きしていた)に保険会社に生まれたという電話連絡をしていたと思います。

出産時の処置について

会陰切開は、アメリカと日本の違いというより、先生によってすぐする人とあまりしたがらない人といます。
自分の先生や看護婦さんと、希望をはっきり言って直接話し合ってください。
帝王切開については、そのときの状況によるので、希望するかどうかの問題ではないと思います。

私の場合は、出産前に何回かアンケートがあって、会陰切開(エピジオトミーepisiotomy)希望、麻酔(エピデュラルepidural)希望、母乳(ブレストフィーディング)希望などきかれました。

私はもともと切開を希望しなかったのと、処置が間に合わなかったんでしょうね、裂けました。分娩中の人が一度に3人ぐらい集中した日だったので。普通は大丈夫です。

それぞれの処置をする前に、よほど緊急でないかぎり、何をするか&他の選択肢の説明があるはずです。
ママさんは陣痛のため英語説明を聞くどころではないので、旦那様が決定することになるかと思います。
出産英語と処置の種類を勉強しておくと安心です。

入退院について

臨月になると、定期検診の間隔が短くなってくると同時に、入院時の手続きや用意するものを教えてくれます。
日本とは持参するものが若干違うので、理解できるまで看護婦さんに質問を。

出産前に、退院直後のための食料品などの買出しや、作りおきをすませておきます。
赤ちゃん用の服、オシメ、授乳パッド(母乳は両方から出てくるので、ナプキンのような物を当てる)、ベッドの用意も整えてから、病院へ。

入院時には、赤ちゃん用のカーシートを持参しなければいけませんので、前もって購入&使い方の予習を。
カーシートを購入できる店は、ファルマスのウォルマート、ハイアニスのケーマートやトイザラス、ブレインツリーのべビザラスなど。
赤ちゃんの手形足型を取りたい場合も、前準備&希望を伝えておきましょう。

ファルマス病院の場合、入院から出産まで全て個室で、赤ちゃんも同室。旦那様も同室のソファで仮眠を取れるようになっていると思います(たぶん。)

退院直前に、質問に対して答えてくれる時間があると思うので、前もって聞きたいことをリストアップしておきます。
どんな細かいことでもかまいません。(例:オムツはどのメーカーのどのサイズをいくつ買うべきかとか・・・)
次回の受診(ママ、赤ちゃん)はいつどこでか、ビジディングナース(訪問看護婦 Visiting Nurse)制度についても、はっきり聞いておくとよいでしょう。

入院中に、赤ちゃんは最初の予防接種を受けることになると思います。
そのときに、赤ちゃん用の予防接種記録帳 Lifetime Health and Vaccination Record ( Official Document for Day Care and School Entry)を渡されるので、失わないように。
この予防接種記録帳は、公式文書として、将来入園入学する際に必要になります。
赤ちゃんの定期健診には毎回持参を。
日本の母子手帳には、自分で記入を。

赤ちゃんの日本国籍取得の手続きは、在ボストン日本国総領事館をご参照。
出産後3ヶ月以内に手続きをしないと、アメリカ国籍のみになってしまいます。

病院側が、赤ちゃんの出生証明書などの書類を作成してくれる(頼まないとしてくれないかもしれない)場合、ちゃんと住所や名前など確認した方がいいです。私の場合、2箇所ぐらいスペルを間違えてました。


赤ちゃんの帰宅用の服と、カメラ持参もお忘れなく〜。



ケープコッドの生活環境
まる栗メインメニューケープコッド目次ケープコッドのお医者さん
2004年2月18日作成→2021年5月3日リンク更新