まるちゃんとハワイ日記
7月18日(5日目)
朝5時半。
まる赤、起きる。ようやく夜泣きせずに寝てくれた。一歩前進。
でも、隣で寝ているティンさんは、さすがにまだ起きてない。というか、彼はねぼすけさんみたい。
外は雨が降っているけど、ミルクだけ飲ませて、傘をさして3人で1時間ほど外を歩く。
それにしても、毎日よく降るもんだ。
ガイドブックによると、まるちゃんたちが今いる「ハワイ島のヒロ」という場所、「年間降水量全米最多(って、むっちゃ雨ふるってことやん)」なので「熱帯雨林地帯(って、ジャングルってことやん・・・)」なのだ。
お陰で毎日が梅雨、部屋はかび臭い。特にベッドが。半地下の部屋だから仕方ないか。
それから、四国ほどの面積にキラウエア火山やらマウナケア火山やらがあって、溶岩でゴツゴツしているわけだ。出発前に「岩ばっかりで砂浜ないらしいで」と旦那が言っていたが、そのとおり。
どこまでも続く真っ白な砂浜、灼熱の太陽、黄金色に日焼けしたビキニのお姉さん、ヤシの木陰でフラダンス・・・・・
ないよ。どこにも。
どうも蚊が多いようで、まる赤の足も腕も、虫刺されでボコボコになってしまった。ハワイってマラリアは大丈夫なのかな?今までケープコッドでは細心の注意で虫刺されを防いできたけど、虫よけが効かないみたい。まだ1歳では免疫機構が充分でないようで、ひどく腫れて、なかなか治らない。結局さされた後は、ハワイから帰って1週間以上たっても残っていた。
歩いているうちに、6時半になった。もう「朝」だから、部屋に戻ってもいいよね、きっと。まる赤を連れて帰り、朝食。
まだ会議まで時間があったので、夫が「ジャクージへ入ってきたら?」と言ってくれる。このコンドのガレージに泡風呂がついているのだ。シャワーを浴びて、水着に着替え、一人で入ってみる。(18歳未満は入っては駄目と書いてあったので、まる赤はお留守番)
とても気持ちよかった。
夫が会議に行ってしまい、午前中はまる赤とコンド前の入り江に足をつけたり(↓写真)、テレビ見たり、洗濯したり、掃除機かけたりして過ごす。ホテルではないので、基本的に自宅にいるのと変らない。
昼食。
インスタントのカレーうどん。ケープコッドでは手に入らないものの一つ。まあボストンへ買い出しにいけばいいんだけど。カレーうどんっておいしいなあ。
午後から会議を抜けて、夫が帰ってくる。
3人でヒロのダウンタウンへ行き、夫の昼食用に「カヌーズ・カフェ」でサンドイッチを車で食べ、「トロビカル・ボタニカル・ガーデン(熱帯雨林植物園)」へ行く。
この植物園、広くて、スケールがでかい!
奥の方に、荒波が打ち寄せる崖っぷちがあって、黒い溶岩を激しい波が削っている。数ヶ月前に木の重みで崖崩れが起きたと説明看板が立ててある場所もあった。ヤシの木も大きい。よく整備されているのに、ダイナミックな空気が流れていて、圧倒されっぱなし。蘭の花もたくさんあった。あれで1万円ぐらい?とかついつい考えてしまった。
写真は、植物園にて。ストローラーに乗っているまる赤、熟睡中。
植物園から駐車場までの長い坂道をヘトヘトになって上るころ、ずっと昼寝していたまる赤、お目覚め。見ると蚊にさされまくって、悲惨な状態。
しくじった。
ちょうど雨が降り出したので、植物園を後にする。
コンドへ帰る途中、ダウンタウンの「ファーマーズ・マーケット(野菜なんかの野外市場)」に寄って、パイナップルとパパイヤを買う。
夕食。
会議場のホテルで、「ルアウ」というものに3人で行く。研究室の人たちもみんな来ていた。「ルアウ」というのは、ハワイの伝統的な宴会みたいなもので、豚の丸焼きがメイン料理らしい。
自分の皿を持って長い列を作って料理を取る。
まるちゃんの前に並んでいた女性は、ニューヨークから来たらしい。今回の会議でまるちゃんの夫の発表を聞いたらしく、誉めてくれた。まるちゃんもすっかり嬉しくなる。
ちゃんと仕事してたんだね、お父ちゃん、えらい!
さて、豚はたしかに丸焼きだった。顔もついていたが、お腹がくりぬかれていて、そこに味付けされ小さく裂かれた肉が盛られている。
残酷だとは感じなかった。魚の姿焼きのようなものと思ったらいいかな、と。
まる赤は、なかなか会場に入ってこない。ホテルの芝生から離れたがらないのでお父ちゃんにまかせ、まるちゃんだけ一足先に入場して席を確保したのだ。ぐずるといけないので、入り口そばに陣取る。同じテーブルには、ベネズエラから来たダンディなおじさん、ロシア語を話している家族などが座っていた。研究室の人たちは遅刻したので離れて座った。
しばらくダンディおじさんと話していたら、ようやくまる赤コンビやってくるが、まる赤、ゴンタモード。落ち着いて料理を食べてくれない。おいしいのに〜〜〜〜!コンドに帰っても食べるもんないで!食べ!食べ!と口に押し付けるが拒否。
人が多すぎて興奮しているよう。
すると、突然音楽が始まり、美少年が横を駆け抜けステージに上がった。みやびな感じのお姉様も出てきて、伝統的なフラダンスが始まった。太鼓が鳴り、ダンスが次々と披露され、とても上手。
アラスカのネイティブのダンスによく似ている。まるちゃんは北極海沿岸の部族イヌイットとかイヌピアットのダンスが大好きだったけど、このハワイのネイティブダンスも気に入った。チャンスがあれば習いたいなあ・・・。
まる赤、ゴンタをすっかり忘れ、まるちゃんの膝の上に立ちあがって見物。ピクリともせず、魅入られたよう。曲が終わるたび、拍手をしている。
最後の曲では、さきほどの美少年が近づいてきて、一緒に踊れという身振り。他の客にまじって、まる赤を抱っこしたまま立ち上がって踊る。ステージには上らなかった。曲が終わって席に帰り、まる赤の顔を見たら、熟睡していた。もう9時やもんね。
コンドに帰り、寝る。
10時半、いきなり泣いて起きるが、用意してあったオヤツを出したら、食べずにまた寝てしまった。お腹すいてないのかな?
おやすみ、まる赤。疲れたね。
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